みなさんはピンク・サファイアと色の薄いルビーの違いをご存知でしょうか?

宝石学では、コランダムという宝石の中で、赤い色をルビーと呼び、その他の色をサファイアと呼びます。
科学的には、コランダムに酸化クロムが入れば赤くなり、鉄とチタンが入れば青くなります。
それでは実際に、ピンク・サファイアと色の薄いルビーはどこが違うのか?
鑑別基準はどうなっているのか? 国や地域で違いはあるのか?

答えは、違いは何もありません。

ピンク・サファイアと言う言葉には何の根拠もないんです。
ですから、私たちから見ても、「色の濃いピンク・サファイア」があったり、「色の薄いルビー」があったりします。
ピンク・サファイアもルビーも、本来、「色の薄いルビー」 「色の濃いルビー」と呼ぶのが本当で、赤色系のコランダムはすべて、ルビーと呼ぶのが正しいと思います。

ただ、市販でピンク・サファイアと称しているものの中には、赤色だけでなく、少し青色が入って、ほんのり紫がかったものがありますが、この場合はピンク・サファイアではなく、むしろバイオレット・サファイアと呼ぶべきだと思います。

通常、透明度や輝きなどの品質が同じぐらいなら、ピンク・サファイア(ピンク・ルビー?)はルビーに比べると、かなり価格が安くなってますので、濃いめのピンク色や、桜の花びらのような淡い色合いが気に入られたら、とてもお買い得だと思います。

ちなみに、硬度はダイヤモンドが上ですが、宝石のしなやかさ・粘りを表す靭性(じんせい)はルビー、サファイアの方が上ですので、普段使いにはルビー、サファイアの方がダイヤモンドより欠けにくくて丈夫です。

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ピンク・サファイア(ピンク・ルビー)とダイヤモンドの指輪


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