一般的に宝石の硬度を計る単位には、モース硬度(1~10)が使われています。

しかし、モース硬度は単に宝石の硬さの順番を表すだけのもので、実際の硬さは表していません。
硬度10のダイヤモンドが硬度9のサファイアより硬い、ということはわかっても、どれぐらい硬いかということはわからないんです。

そこで、宝石の実際の硬さを表す単位にヌープ硬度というものがあります。
モース硬度とヌープ硬度の関係を示すと以下のようになります。

 モース硬度    ヌープ硬度      宝石名

   10      5500~6950   ダイヤモンド

    9      1600~2000   サファイア、ルビー

    8      1250         インペリアル・トパーズ、スピネル

    8.5                 アレキサンドライト、キャッツ・アイ

    7.5~8              エメラルド、アクアマリン

    7       710~790    アメジスト、水晶、シトリン・トパーズ

    6.5~7              ペリドット、ひすい(硬玉)

    6       560         ムーンストーン、トルコ石

    5~6.5              オパール

    4       163         真珠

    3.5                 サンゴ

    3       135         方解石

    2.5                 こはく

    2        32         石膏(せっこう)

    1         0         滑石(かっせき)《石筆、化粧品、電気絶縁材などに使う。》


ということで、モース硬度の表記を実際的に換算すると
サファイア、ルビーを硬度 9とすると、ダイヤモンドの実際の硬度は31ぐらいになります。
逆に、ダイヤモンドを硬度10とすると、サファイア、ルビーの実際の硬度は2.89ぐらいになります。
アメジストなどの水晶類にいたっては、ダイヤモンドの硬度10に対して、実際の硬度は1.2ぐらいですし
真珠までいくと、ダイヤモンドの硬度10に対して、実際の硬度は0.26ぐらいです。

そんなわけで…
宝石の硬度は表記されている数値に比べて、実際ははるかに大きな開きがある、というお話でした。


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Pt 900 タンザナイト ダイヤモンド リング
タンザナイト 3.311ct  ダイヤモンド 3.655ct (すべてVS1クラス)
¥2,100,000,-

タンザナイトのモース硬度は、6~7です。


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